今日はうちが今メインで行なっているコールセンター事業について少しお話をしたいと思います。
これからコールセンターで働こうと思ってる人とか、参考にしてもらえればなと。
まず先にお伝えしておきたいのは、自分は今の会社について、コールセンター企業として拡大していきたいわけではないです。
いくつかの理由があり、やっています。
その件については後ほどお伝えしますね。
まず、コールセンターの事業の中にも色々とあります。こちらから相手に発信し、サービスの提案をするアウトバウンド、Webや電話での問い合わせ、申し込みに対する連絡をする、インアウト、サポートセンターやカスタマーセンターなどの受電業務を行うインバウンドなどです。
この中でも、うちがメインでやっているのはアウトバウンドであり、コールセンター業務の中でも一番大変だと言われてます。
今回のコールセンターで働く、というのはアウトバウンド系のコールセンターのお話をさせてもらいます。
さて、まずは自分がコールセンターで働き始めたきっかけとか、最初どういう気持ちで働いてたか、ということから話をさせてもらいます。
24歳の頃、皆さんとおんなじように、バイトの求人を見て応募をしたんですが、それまでの自分は飲食店での仕事経験が多く、コールセンターの仕事はやったことはありませんでした。
じゃあなんでコールセンターを選んだのかといえば、ぶっちゃけお金です笑
時給1500円?高くね?しかも前払いしてくれるの?さらに頑張れば別途インセンが貰えるの?やばくね?
ってな具合です。まぁ全財産3万円で家もなくギター片手に上京した当時は死ぬほどお金がなく、とにかく最初は日雇いのバイトとかしながら食いつないでたので、そのお金の部分が大きな理由だっのは間違いないです。
しかも、3ヶ月くらいで辞めようと思ってました。お金が落ち着いたら音楽関連の仕事探そうって思ってたし、コールセンターの仕事内容自体にやりがいを感じる想像ができなかったので。
とりあえず始めてみて、最初は全然うまくいきませんでしたね。当時100人くらい事務所にいたけど、下から数えたほうが断然早いくらい、下位層の人間でした。1ヶ月でみんな20件とか30件とか契約取るのに、自分は1ヶ月目2件、2ヶ月目も6件でした。
まぁ別にやりたくてやってるわけじゃないしなーとか、とりあえずある程度稼げればいいしなーとか最初は思ってましたが、なにせ負けず嫌い且つ承認欲求が強い人間なもので、そのまま辞めるのもダサいし嫌だなと思って、3か月目以降も続けてました。正直そのころには同期で入ったアルバイトの人は半分以上辞めていて、離職の多い業界なんだな、と感じたのを覚えてます。
努力の結果、やっと3ヶ月目に平均くらい取れるようになり、そうすると周りからも必要とされ、楽しくなってきて、4ヶ月目くらいから部署の中での1位が取れるようになり、顧客満足度で大手通信企業に表彰されたり、なんだかんだあって責任者になり、部長、役員、そして独立して社長をやってます。
では、結局のところコールセンターってどうなんでしょう?
ぶっちゃけたことを言うと、コールセンターでの電話営業自体は、自分は特に好きではありません。実際働いている人の中で、営業活動自体が好きだからコールセンターをやってるという人は、ほぼ聞いたことがないです。
じゃあなんで続けていたのか。今会社でコールセンターをやってるのか。それはズバリ「得られるものが多いから」、そして「自由度が高いから」です。
仕事って、お金、スキルアップ、やりがい、仲間作り、ほぼこの4つの目的のために働いていると思います。
まずお金について、コールセンターは時給が高い、そして別途インセンティブがあるところが多い。例えばコンビニで働いていて、おでんをたくさん売ったとしても、別途インセンをもらえることって基本無いと思いますが、コールセンターでは結果に応じて別途のインセンがもらえて、二十歳前後で50万とか60万稼いでいる人もざらにいます。結果がモロに給与に反映されるということですね。ただ、その逆で結果を出していない人はどんどん時給が下がる仕組みになってます。良くも悪くも実力社会ってことですね。
スキルアップについては、コールセンターで良い成績を出すためには、やはりコミュニケーションが必須なので、必然的に伝える力、聞く力が身に付きます。正直口下手な自分でも、何年もコールセンターでしゃべっていたら、以前よりは随分話すスキルが身についたなと感じます。
やりがいについて、どういうところにやりがいを感じるかは人それぞれですが、多くの人が目標を達成した時、誰かに承認された時にやりがいを感じるといわれています。
コールセンターでは明確な目標を決め、その目標に対して現在の進捗からどのペースで仕事をすればいいかを考えることができ、目標に対しての結果がはっきりと見える為、目標の達成、未達成が明確にわかることで達成した時の達成感、そして周りからの承認を得やすいというメリットがあります。
最後に仲間については、コールセンターでは「強い仲間」ができます。営業を長く続けている人って、メンタルが強く、ポジティブな人が多いのと、コミュニケーションスキルが高い人が多いので、一緒にいて楽しいし、ためになる人が多いです。例えば将来自分が起業をするとなった場合、一緒に働いてくれる仲間がそこで見つかるかもしれません。
そして、自由度が高いというのは、髪型やネイル、服装が自由だったり、シフトが融通が利きやすいなどのことを指します。飲食店などと違って、「この日ホール〇人、キッチン〇人いないと回らない」というのがないので、1週間のまとまった休みとか、急な予定が入った際のシフト調整がしやすいということもあり、バンドマンとか、声優を目指している人、芸人さんなどの何かで夢を追ってる人が働きやすい職業だったりします。
これだけ見ると「コールセンター、いいなー」って思う人が多いと思いますが、もちろんそんないいことばかりではありません。
当たり前のように断られる。電話営業ってだけで怒られる。ひたすら電話をかけ続ける。ほかの人との差が明確にわかるので、うまくいかないときに劣等感を感じる。
こういう大変だなと感じる面多々ありますし、実際他の仕事に比べても離職率は総じて高い業界だといえるでしょう。
ただ、よく「自分には向いてない」という理由で辞めてしまう人がいます。勿論多少なり得意不得意というか、すぐ結果が出る人とそうじゃない人がいたりするのは事実ですし、自分がより力を発揮できる場所で働くということも大切です。
でも、自分がそういう人に伝えたいのは、「その仕事を通じて得られるものが、自分にとって必要かどうか」で判断してほしい、ということです。
実際コールセンターを始めたばかりの頃は、自分は向いてないと思ってました。結果も出てなかったしね。でも、負け犬呼ばわりされたくないという気持ちと、その当時音楽活動のためにどうしてもお金が必要だということで、結果を出せば多く稼げるというのがわかってたから、良くなるための努力をし、人よりは時間がかかったけど、結果を出すことができた。
勿論同じコールセンターでも、会社によって自分が成長できるかどうかも変わってくるし、別にコールセンターじゃなくても稼げる環境や、スキルアップができる環境はいくらでもあるので、信者のようにコールセンターをゴリ推ししたいわけでもなく、今コールセンターで働いている人に、今の会社を辞めるなと言いたいわけでもありません。
結局コールセンター含め、どの仕事も何かを得るためのツールの1つでしかないわけで、そのツール、手段を使って何を目指すか、が大切なので。
ただ、多くの人にとってコールセンターという場所は非常に優秀なツールだと僕は思います。
どうしてもオレオレ詐欺だとか、悪質な営業行為が目立ってしまい、社会的に批判を集めやすい業種でもありますが、自分はもっとコールセンターが健全な業界になるべく、うちの会社でまずできること、コールセンターのあるべき姿を見せていきたいと思います。